- After the Rain
やっと雨が降ったんだ この青をずっと思っていたんだ
心臓の音が澄んでいた 言葉以外何にもいらない空だ
あの日まで僕は眠っていたんだ 言い訳ばかりで足が出なかった
想像よりずっと 君がいた街の青さをずっと
歌え 人生は君だ ずっと君だ 全部君だ 藍の色だ
言葉になろうと残った思い出だけが遠い群青を染めた
もっと書きたい ずっと冷めない愛の歌を
- Amy
口に出してもう一回 ギターを鳴らして二拍
歌詞を書いてもう三節 四度目の夏が来る
誤解ばっかさ 手遅れみたいな話が一つ
頭の六畳間 君と暮らす僕がいる
忘れたいこと わからないことも僕らのものだ
長い夜の終わりを信じながら
さぁ人生全部が馬鹿みたいなのに
流れる白い雲でもう
- Bomber
死んだ眼で爆弾片手に口を開く
さよならだ人類 みんな吹き飛んじまえ
泣いた顔で爆弾片手 夜が苦しい
安っぽいナイトショーのワンシーンみたいな夢が見たい
今日も出来ませんでした
今日もやれませんでした
青春の全部を爆破したい
- Burglar
器量 才覚 価値観
骨の髄まで全部妬ましい
心全部満たしたい
嫉む脳裏は舌打ちばかり
誇大広告勝り 世は死に体の音楽ばかり
君の全部妬ましい
浅ましいこの心根が疼くばかり
つまらないものだけが観たいのさ
- Dance of You
忘れるなんて酷いだろ 幸せになんてなるものか
色のない何かが咲いた 君のいない夏に咲いた
人に笑われたくないから 怯えるように下を向く
心より大事な何かが あってたまるものか
暮れない夕に茜追い付いて 君を染め抜いた
見えないように僕を追い越して 行かないで
僕たち神様なんて知らん顔 何処までだって行ける
なぁ 心まで醜い僕らだ 世界は僕らのものだ
- Eat The Wind
明日はきっと天気で 悪いことなんてないね
タイムカードを押して僕は朝 目を開いた
僕らは今日も買ってる 足りないものしかなくて
靴を履きながら空想 空は高いのかな
貴方さえ 貴方さえ
これはきっとわからないんだ
はにかむ顔が散らつく
- Evening Calm, A Certain Day, Illusion of Flowers
natsu ni naru mae ni kono mune ni chiru hanabi o kaita
yoru ga kurukara asa tte no hou bakari o miteru
kuchi ni dashite mou ikkai
hachigatsu boujitsu o omoidashite
boku ni wa ii tarinai koto bakarida
gitaa o narashite ni shousetsu
- Flower And Badger Game
さよならを置いて僕に花もたせ
覚束ぬままに夜が明けて
誰もいない部屋で起きた
その温もり一つ残して
昨日の夜のことは少しも覚えてないけれど
他に誰かが居た そんな気がただしている
二日酔いが残る頭は回っちゃいないけれど
- Ghost In A Flower
もう忘れてしまったかな
夏の木陰に座ったまま 氷菓を口に放り込んで風を待っていた
もう忘れてしまったかな 世の中の全部嘘だらけ
本当の価値を二人で探しに行こうと笑ったこと
忘れないように 色褪せないように
形に残るものが全てじゃないように
言葉をもっと教えて 夏が来るって教えて
僕は描いてる 眼に映ったのは夏の亡霊だ
- Hole In The Heart
小さな穴が空いた
この胸の中心に一つ
夕陽の街を塗った
夜紛いの夕暮れ
忘れたいのだ
忘れたいのだ
忘れたい脳裏を埋め切った青空に君を描き出すだけ
だから心に穴が空いた
- Howl At The Moon
路傍の月に吠える
影一つ町を行く
満ちることも知らないで
夜はすっと深くまで
気が付けば人溜まり
この顔を眺めている
おれの何がわかるかと
獣の振りをする
- Itte.
Itte
ano ne, watashi jitsu wa kizuiteru no
hora, kimi ga itta koto
amari kangaetai to omoe nakute
wasuretetan dakedo
- Nautilus
時計が鳴ったからやっと眼を覚ました
昨日の風邪がちょっと嘘みたいだ
出かけようにも あぁ 予報が雨模様だ
どうせ出ないのは夜が明けないから
喉が渇くとか 心が痛いとか 人間の全部が邪魔してるんだよ
さよならの速さで顔を上げて
いつかやっと夜が明けたら
もう目を覚まして 見て
- Night Journey
ねぇ このまま夜が来たら 僕らどうなるんだろうね
列車にでも乗って行くかい 僕は何処でもいいかな
君はまだわからないだろうけど 空も言葉で出来てるんだ
そっか 隣町なら着いて行くよ
はらはら はらはら はらり
晴るる原 君が詠む歌や 一輪草
他には何にもいらないから
波立つ夏原 涙尽きぬまま泣くや日暮は夕 夕 夕
- Only sorrow
湖の底にいるみたいだ
呼吸の一つが喉に絡んだ
気泡を吐き出して数秒 やっと足が着いた
柔らかな泥の感触がした
ずっとずっとずっとずっとずっと
君を追っているだけで
どうしようもないことばかり言いたかった
睡蓮が浮いていた 水圧で透明だ
- Plagiarism
「音楽の切っ掛けは何だっけ
父の持つレコードだったかな
音を聞くことは気持ちが良い
聞くだけなら努力もいらない
前置きはいいから話そう
ある時 思い付いたんだ
この歌が僕の物になれば この穴は埋まるだろうか
だから 僕は盗んだ」
- Prostitution
大丈夫だよ大丈夫
寝てれば何とかなるし
どうしたんだいそんな顔してさぁ
別にどうともないよ
駅前で愛を待ち惚け
他にすることもないし
不誠実の価値も教えてほしいわ
言勿れ 愛など忘れておくんなまし
- Rain with Cappuccino
灰色に白んだ言葉はカプチーノみたいな色してる
言い訳はいいよ 窓辺に置いてきて
数え切れないよ
灰色に白んだ心はカプチーノみたいな色してる
言い訳はいいよ 呷ろうカプチーノ
戯けた振りして
さぁ揺蕩うように雨流れ
- Robber And Bouquet
ある朝 僕は気付いたんですが
思ったよりもソファが狭い
お金が足りないわけでもないけど
家具屋は生活圏外
そうして僕は思ったんですが
隣の家なら徒歩一分
何とかなると思った
僕は包丁を持った
- Say it
Ano ne, watashi jitsu wa kidzui teru no
Hora, kimi ga itta koto
Amari kangaetai to omoe nakute wasureteta n dakedo
Moumoku teki ni moudou-teki ni
Mousou-teki ni ikite
Shoudou-teki na shousou-teki na
Shougyoku teki na mama ja
- Spring Thief
高架橋を抜けたら雲の隙間に青が覗いた
最近どうも暑いから ただ風が吹くのを待ってた
木陰に座る
何か頬に付く
見上げれば頭上に咲いて散る
はらり 僕らもう息も忘れて
瞬きさえ億劫
さぁ 今日さえ明日過去に変わる
- Thoughtcrime
他人に優しいあんたにこの心がわかるものか
人を呪うのが心地良い だから詩を書いていた
朝の報道ニュースにいつか載ることが夢だった
その為に包丁を研いでる
硝子を叩きつける音 何かの紙を破くこと
さよならの後の夕陽が美しいって 君だってわかるだろ
烏の歌に茜
この孤独も今音に変わる
- Voice
どうしたって触れない どうやっても姿を見せない
簡単に忘れるくせに もうちょっとだけ覚えていたい
この歌の在り処を
わからないから言葉のずっと向こうで
この喉を通るさよなら呑み込んで 笑っている
朝焼け空 唇痛いほど噛んで
虚しさは全部今日のものだ